📐 フレネルの反射係数の完全導出
境界条件から理解する電磁波反射
🎯 単位を絶対に落としたくない人へ
😰 「電磁波の数式、意味不明すぎて無理...」
� 「フレネル係数?聞いたことすらない...」
👍 大丈夫です!この記事は「数学アレルギー」な人のために作りました。
🚀 この記事で身につく「最低限の武器」
反射って身近な現象!窓ガラスと同じ
境界条件=電磁波の「交通ルール」
連立方程式(中学レベル)で解ける
フレネル係数の完成!試験対策OK
⏰ 読了時間:約15分 | 🎯 理解度目標:「なんとなく分かった!」
🌟 そもそも「反射」って何?(身近な例から理解)
🪟 まずは身近な「窓ガラス」で考えよう
🤔 なんで窓ガラス越しに外が見えるのに、自分の顔も映るの?
ガラスを通り抜けて外の景色が見える
ガラス表面で跳ね返って自分の顔が映る
💡 これが電磁波の反射・透過現象そのもの!
🎯 反射の「なぜ?」を超簡単に
電磁波(光)が材料の境界にぶつかる
境界で「どうしよう?」となる
物理の法則に従って「分岐」する
一部は跳ね返り、一部は通り抜ける
この「分岐の割合」を計算する公式がフレネルの反射係数です
💡 電磁波反射の超簡単イメージ
🏃♂️ 人に例えると...
「扉に向かって歩いている人」
「半透明の扉」
「跳ね返って戻る人」
「扉を通り抜ける人」
「何人が跳ね返って、何人が通り抜けるか」を決めるのが
境界条件(物理のルール)です
🎯 この章のゴール
「なるほど、反射って身近な現象なんだ!」と思えればOK
✅ 理解チェック:窓ガラスの例を友達に説明できますか?
⚡ 境界条件って何?(数式は後回し!)
😅 「境界条件とか難しそう...」という人へ
🛑 ちょっと待って!難しく考える必要はありません。
境界条件 ≒ 交通ルールだと思ってください。
「赤信号で止まる」
「右側通行」
「電場の境界での振る舞い」
「磁場の境界での振る舞い」
🎯 境界条件の「なぜ?」を直感的に
🤔 なぜルールが必要?
境界条件は「物理法則を守るための最低限のルール」です
※ 詳しい数式は次のセクションで!今は「そういうもの」でOK
🔬 境界条件の「結果」だけ覚えよう(暗記不要)
「こんなルールがあるんだな〜」程度でOK
📋 境界でのルール一覧
境界で電場の「接線成分」が連続
→ 電場が急に飛び跳ねない
境界で磁場の「接線成分」が連続
→ 磁場も急に飛び跳ねない
※「接線成分」= 境界面に平行な成分のこと
この「なめらかに繋がる」という条件を数式で表すと、反射と透過の比率が決まります
� TM波・TE波って何?(振動の向きの話)
😰 「TM?TE?何それ美味しいの?」という人へ
安心してください!これは単に「電磁波の振動方向」を表す記号です。
🎸 ギターの弦の振動を想像してください。縦に振動させるか、横に振動させるかの違いです。
📐 TM波・TE波の超簡単な見分け方
🔴 TM波
「磁場が横向き」
電場が入射面内で振動
(上下に振れる)
🔵 TE波
「電場が横向き」
電場が入射面に垂直
(奥行き方向に振れる)
TM波 = 縦揺れ TE波 = 奥行き揺れ
📋 境界でのルール(簡単版)
$$E_{横1} = E_{横2}$$
境界の両側で電場の横向き成分は同じ
$$H_{横1} = H_{横2}$$
境界の両側で磁場の横向き成分は同じ
縦成分(法線方向)は材料によって変わってもOK。でも横成分は連続じゃないと矛盾が生じる!
- 電磁波が境界に来ると、ルール(境界条件)に従って反射・透過が決まる
- ルールは「電場・磁場の横成分は境界で連続」
- このルールを使って反射係数を計算するのが次のステップ!
🧮 フレネル係数の導出(中学数学レベルで解説)
😱 「数式の導出って絶対無理...」という人へ
大丈夫です!実は中学数学の連立方程式が解ければできます。
境界条件を式にする
連立方程式を作る
普通に解く
フレネル係数Get
📐 Step 1: 境界条件を数式にしよう
🔧 準備:記号の意味を確認
$E_i, H_i$
$E_r, H_r$
$E_t, H_t$
「境界で、電場と磁場の接線成分がなめらかに繋がる」
→ これを数式で書くと...
🔴 TM波の場合の境界条件
※ $Z_1, Z_2$は各媒質のインピーダンス(抵抗みたいなもの)
🧮 Step 2: 連立方程式を作ろう
📝 2つの条件を整理すると...
💡 $\theta_i = \theta_r$ を使って整理:
🎉 Step 3: 連立方程式を解こう
📊 スネルの法則も使って...
(光の屈折を表す有名な法則)
💪 計算手順:
- ①式から:$E_t = \frac{(E_i - E_r) \cos\theta_i}{\cos\theta_t}$
- これを②式に代入して $E_r$ について解く
- スネルの法則とインピーダンスの関係を使って整理
実際の試験では「結果の公式」を覚えて使えればOK!
🎊 完成!フレネルの反射係数
🏆 ついに完成した公式がこちら!
🔴 TM波(p偏光)
🔵 TE波(s偏光)
🎯 これらの公式の意味
- $r_p, r_s$:反射係数(-1 ≤ r ≤ 1)
- $n_1, n_2$:各媒質の屈折率
- $\theta_i, \theta_t$:入射角・透過角
💡 これがフレネル係数の正体!入射角と材料の性質から反射の強さが決まります。
📊 反射係数の特殊な場合
🔍 重要な特殊ケース
1. 垂直入射(θᵢ = 0°)
$$r_{TM} = r_{TE} = \frac{n_1 - n_2}{n_1 + n_2}$$
$$R = \left(\frac{n_1 - n_2}{n_1 + n_2}\right)^2$$
2. ブリュースター角
$$\tan\theta_B = \frac{n_2}{n_1}$$
$$r_{TM}(\theta_B) = 0$$
$$R_{TM}(\theta_B) = 0$$
3. 全反射臨界角
$$\sin\theta_c = \frac{n_2}{n_1}$$
$\theta_i > \theta_c$で:
$$|r_{TM}| = |r_{TE}| = 1$$
4. 斜入射(θᵢ = 90°)
$$r_{TM} = -1$$
$$r_{TE} = 1$$
$$R_{TM} = R_{TE} = 1$$
🧮 具体的な計算例
📝 計算例1:空気→ガラス界面
条件:空気(n₁ = 1.0)からガラス(n₂ = 1.5)、入射角θᵢ = 30°
ステップ1:屈折角の計算
$$\sin\theta_t = \frac{n_1 \sin\theta_i}{n_2} = \frac{1.0 \times \sin 30°}{1.5} = \frac{0.5}{1.5} = 0.333$$ $$\theta_t = \arcsin(0.333) = 19.47°$$ステップ2:TM波反射係数
$$r_{TM} = \frac{n_2 \cos\theta_i - n_1 \cos\theta_t}{n_2 \cos\theta_i + n_1 \cos\theta_t}$$ $$= \frac{1.5 \times 0.866 - 1.0 \times 0.944}{1.5 \times 0.866 + 1.0 \times 0.944}$$ $$= \frac{1.299 - 0.944}{1.299 + 0.944} = \frac{0.355}{2.243} = 0.158$$ステップ3:TE波反射係数
$$r_{TE} = \frac{n_1 \cos\theta_i - n_2 \cos\theta_t}{n_1 \cos\theta_i + n_2 \cos\theta_t}$$ $$= \frac{1.0 \times 0.866 - 1.5 \times 0.944}{1.0 \times 0.866 + 1.5 \times 0.944}$$ $$= \frac{0.866 - 1.416}{0.866 + 1.416} = \frac{-0.550}{2.282} = -0.241$$ステップ4:反射率
$$R_{TM} = |r_{TM}|^2 = (0.158)^2 = 0.025 = 2.5\%$$ $$R_{TE} = |r_{TE}|^2 = (-0.241)^2 = 0.058 = 5.8\%$$- TM波の反射率(2.5%)< TE波の反射率(5.8%)
- これはブリュースター現象の前兆
- 偏光の違いが反射特性に明確に現れる
📝 計算例2:ブリュースター角での検証
条件:空気(n₁ = 1.0)からガラス(n₂ = 1.5)、ブリュースター角入射
ステップ1:ブリュースター角
$$\theta_B = \arctan\left(\frac{n_2}{n_1}\right) = \arctan(1.5) = 56.31°$$ステップ2:屈折角
$$\theta_t = 90° - \theta_B = 90° - 56.31° = 33.69°$$ステップ3:TM波反射係数の検証
$$\cos\theta_B = \cos(56.31°) = 0.555$$ $$\cos\theta_t = \cos(33.69°) = 0.832$$ $$r_{TM} = \frac{1.5 \times 0.555 - 1.0 \times 0.832}{1.5 \times 0.555 + 1.0 \times 0.832}$$ $$= \frac{0.833 - 0.832}{0.833 + 0.832} = \frac{0.001}{1.665} \approx 0$$ステップ4:TE波反射係数
$$r_{TE} = \frac{1.0 \times 0.555 - 1.5 \times 0.832}{1.0 \times 0.555 + 1.5 \times 0.832}$$ $$= \frac{0.555 - 1.248}{0.555 + 1.248} = \frac{-0.693}{1.803} = -0.384$$- $R_{TM} \approx 0\%$(完全透過)
- $R_{TE} = 14.7\%$(部分反射)
- 反射光は純粋なTE波成分のみ
- 偏光サングラスの原理そのもの!
📝 計算例3:全反射
問題:水中(n₁ = 1.33)から空気(n₂ = 1.0)への光の伝播で、全反射臨界角を求め、入射角50°での反射率を計算せよ。
📖 解答を見る
Step 1: 臨界角の計算
$$\sin\theta_c = \frac{n_2}{n_1} = \frac{1.0}{1.33} = 0.752$$ $$\theta_c = \arcsin(0.752) = 48.8°$$Step 2: 入射角の判定
入射角50° > 臨界角48.8° → 全反射が発生
Step 3: 全反射時の反射係数
全反射時は複素数の反射係数となり、絶対値が1:
$$|r_{TM}| = |r_{TE}| = 1$$ $$R_{TM} = R_{TE} = 100\%$$📚 まとめ:単位取得のための最重要ポイント
🎯 これだけは絶対覚えよう!
🔑 試験で使う公式
$R = |r|^2$ (反射率)
🎪 覚え方のコツ
- TM波:分子に $n_2$ が先
- TE波:分子に $n_1$ が先
- どちらも分母は「+」
- 角度は必ずコサイン!
⚡ 特殊ケース
- 垂直入射:$r = \frac{n_1-n_2}{n_1+n_2}$
- ブリュースター角:$r_{TM} = 0$
- 全反射:$|r| = 1$
- 位相変化あり/なしの判定
📋 試験対策チェックリスト
✅ 理解度チェック
- □ 境界条件の物理的意味
- □ TM波とTE波の違い
- □ フレネル公式の暗記
- □ スネルの法則の使い方
- □ 反射率の計算方法
⚡ 計算スキル
- □ 三角関数の計算
- □ 複素数の絶対値
- □ 電卓の効率的使用
- □ 数値の有効数字
- □ 単位の確認
🚨 試験でよくある間違い
❌ 計算ミス
- 角度の単位(度 vs ラジアン)
- $\sin$ と $\cos$ の取り違え
- 符号の間違い
- 公式の $n_1, n_2$ の順番
❌ 概念ミス
- 反射係数 vs 反射率
- TM波 vs TE波の混同
- 入射角 vs 屈折角
- 位相変化の見落とし
① スネルの法則 → ② 角度計算 → ③ フレネル公式 → ④ 反射率計算
🎊 最後に:電磁波工学を征服しよう!
フレネル係数は電磁波工学の基礎中の基礎です。
この記事で学んだことを振り返ると:
反射は身近な現象
中学数学で解ける
技術に直結
頻出問題をクリア
🚀 あなたはもう電磁波の専門家です!
自信を持って試験に臨み、単位をしっかりGetしましょう!