📊 第1章:波の表現

🎯 この章で覚えること

波を数学的に表現するための基本的なパラメータを理解しよう!
これが分からないと、後の章が全く理解できません。

🌊 波って何?

波とは、エネルギーや情報が空間を伝わる現象です。海の波、音の波、光の波など、身の回りにはたくさんの波があります。

💡 イメージしよう!
プールに石を投げ込んだときの水面の波紋を思い出してください。あの円形に広がる波紋が「波」の典型例です。

📏 波の基本パラメータ

1. 波長(λ:ラムダ)

波の1周期分の長さのことです。山から山まで、または谷から谷までの距離です。

λ (波長) A A

波長λと振幅Aの関係

2. 振幅(A)

波の最大の変位のことです。波がどれだけ大きく振動するかを表します。

📝 具体例
音波の場合:振幅が大きい = 音が大きい
光波の場合:振幅が大きい = 光が明るい

3. 周期(T)

波が1回振動するのにかかる時間です。

単位:秒 [s]

4. 周波数(f)

1秒間に何回振動するかを表します。周期の逆数です。

$$f = \frac{1}{T}$$
単位:ヘルツ [Hz] = [1/s]
💡 覚え方
周期が長い(ゆっくり) → 周波数が小さい
周期が短い(早い) → 周波数が大きい

5. 波数(k)

2π長さあたりに含まれる波の数です。波長と関係があります。

$$k = \frac{2\pi}{\lambda}$$
単位:[1/m] または [rad/m]

6. 波数ベクトル(k⃗)

波数kに方向の情報を加えたベクトルです。波がどの方向に進んでいるかを表します。

⚡ 電磁波での重要な関係式

$$v = f\lambda = \frac{\omega}{k}$$

$v$:波の速度、$f$:周波数、$\lambda$:波長
$\omega$:角周波数($\omega = 2\pi f$)、$k$:波数

🔥 テストで狙われるポイント

  • 周波数と周期の関係:$f = \frac{1}{T}$
  • 波数と波長の関係:$k = \frac{2\pi}{\lambda}$
  • 波の基本式:$v = f\lambda$
  • 角周波数:$\omega = 2\pi f$

📚 練習問題

問題1:周波数100MHzの電磁波の波長を求めよ。
(光速 $c = 3.0 \times 10^8$ m/s)

解答:
$v = f\lambda$ より、$\lambda = \frac{v}{f}$
$\lambda = \frac{3.0 \times 10^8}{100 \times 10^6} = 3.0$ m

答え:3.0 m
🎯 暗記すべき数値
• 光速:$c = 3.0 \times 10^8$ m/s
• $\pi \approx 3.14$(計算で使う)